アレルギー性鼻炎(舌下免疫療法)|杉岡小児科|八千代市 小児科・予防接種・乳幼児健診

MENU
お問い合わせ Tel.047-485-3177

〒276-0032
千葉県八千代市八千代台東1-20-7

  • HOME
  • アレルギー性鼻炎(舌下免疫療法)|杉岡小児科|八千代市 小児科・予防接種・乳幼児健診
アレルギー性鼻炎(舌下免疫療法)

アレルギー性鼻炎とは

「なんだか最近、お子さんの鼻水やくしゃみが止まらない…」「朝方になると、特に鼻水が出るみたい…」。もしかしたら、それはアレルギー性鼻炎かもしれません。アレルギー性鼻炎は、ハウスダストや花粉などのアレルギー物質(アレルゲン)が鼻の粘膜に触れることで、免疫機能が過剰に反応して起こるアレルギー症状の一つです。大人だけでなく、小さなお子さんにも増えている病気で、生活の質を大きく下げてしまうことがあります。特に、お子さんが鼻詰まりで夜眠れない、集中できないといった場合は、適切な治療が必要です。

アレルギー性鼻炎の原因

アレルギー性鼻炎の原因となるアレルゲンは、大きく分けて2種類あります。


■季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)

特定の季節にだけ症状が出るタイプです。代表的なものはスギ花粉、ヒノキ花粉、イネ科植物の花粉、ブタクサなどが挙げられます。春だけでなく、夏や秋にも花粉が飛び、花粉症の症状を引き起こすことがあります。


■通年性アレルギー性鼻炎

一年中、症状が見られるタイプです。主なアレルゲンは、ハウスダスト(家の中のほこり)、ダニ、ペットのフケや毛、カビなどが挙げられます。特に小さなお子さんの場合、ハウスダストやダニが原因であることが多いです。

以下のような項目に心当たりはありませんか?

  • 特定の季節になると、鼻水とくしゃみが止まらない。
  • 朝起きた時に、特に鼻水が出る。
  • カーペットやぬいぐるみで遊んだ後、くしゃみが増える。
  • ペットと触れ合った後、鼻水やくしゃみが出る。
  • 目のかゆみも伴う

これらの症状が見られる場合、アレルギー性鼻炎の可能性が高いです。また、寒暖差アレルギーという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、これはアレルギー反応とは少し異なり、温度変化によって自律神経が乱れて鼻炎のような症状が出るものです。正確な診断のためには、小児科での診察をおすすめします。

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎の主な症状は、以下の3つが特徴的です。


■鼻水

サラサラとした透明な鼻水が、とめどなく出ます。鼻水とくしゃみが止まらない状態になることがよくあります。朝に鼻水が出るのも特徴です。


■くしゃみ

発作的に、何度も連続して出ます。


■鼻詰まり

鼻の粘膜が腫れることで起こり、特に夜間や横になったときにひどくなることがあります。子どもの場合、口呼吸になったり、集中力が低下したり、睡眠の質が悪くなったりと、成長や発達に影響を与えることもあります。

その他にも、目の痒みや充血、のどのイガイガ感、頭重感、咳などの症状を伴うことがあります。これらの症状は、風邪の症状と似ているため、区別がつきにくいこともあります。しかし、風邪と異なり、発熱することは稀で、症状が長引くのが特徴です。

アレルギー性鼻炎の治療

当院では、お子さんのアレルギー性鼻炎に対して、以下のような治療を行っています。


■薬物療法

症状を抑えるために、抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬などを使用します。お子さんの年齢や症状の程度に合わせて、適切な薬を選びます。

  • 内服薬: アレルギー反応を抑える飲み薬です。眠気を引き起こしにくいタイプのものもあります。
  • 点鼻薬: 鼻の粘膜に直接作用し、鼻詰まりや鼻水を改善します。ステロイド点鼻薬は、適切に使用すれば安全性も高く、効果も高いことが知られています。

■アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)

アレルギーの原因となるアレルゲンを少量ずつ体に取り込み、体をアレルゲンに慣れさせることで、症状を根本的に改善していく治療法です。スギ花粉とダニが原因の場合に適用され、毎日自宅で治療薬を舌の下に保持するだけで行えます。治療期間は数年に及びますが、アレルギー体質そのものの改善が期待できます。当院では小学校1年生(6歳)から舌下免疫療法の治療を受けていただくことが可能です。受診前にはアレルギー検査が必要になりますので、治療をご希望の方は受付にお声がけください。


■その他の治療

症状が重い場合や、薬物療法で十分な効果が得られない場合には、レーザー治療などの選択肢もありますが、お子さんの場合はまず薬物療法や免疫療法から検討することが一般的です。

基本的にはアレルギー性鼻炎そのものによって特定の食べ物を避ける必要はありません。ただし、食物アレルギーを合併している場合は、その原因食物を避ける必要があります。

ご自宅で気をつけること

ご自宅での対策も、アレルギー性鼻炎の症状を和らげるために非常に重要です。


■アレルゲン対策

  • ハウスダスト・ダニ対策:
    • こまめな掃除(特に寝室)を心がけましょう。
    • 週に1回以上は、シーツや枕カバーなどの寝具を洗濯しましょう。
    • 可能であれば、防ダニ加工の寝具やカバーを使用するのも有効です。
    • ぬいぐるみや布製品は、定期的に洗濯または掃除機をかけましょう。
    • 湿度を50%以下に保つように心がけると、ダニの繁殖を抑えられます。
  • ペット対策:
    • ペットを飼っている場合は、部屋を清潔に保ち、ペットを寝室に入れないなどの対策が必要です。
    • 定期的にシャンプーをして、フケを減らすことも有効です。
  • 花粉対策:
    • 花粉の飛散が多い時期は、外出時にマスクやメガネを着用しましょう。
    • 帰宅時は、家に入る前に衣類の花粉を払い落とし、手洗いうがいを徹底しましょう。
    • 部屋の換気は、花粉の飛散が少ない早朝や夜間に行い、窓を大きく開けすぎないように注意しましょう。
    • 洗濯物は部屋干しにするか、花粉の少ない時間帯を選んで外干ししましょう。

■鼻のケア

  • 鼻うがい: 生理食塩水を使った鼻うがいは、鼻の中のアレルゲンや分泌物を洗い流し、鼻の通りを良くする効果があります。お子さんの年齢に合った方法で行いましょう。
  • 鼻をかむ練習: 鼻水がうまくかめない場合は、やさしくかむ練習をしましょう。強くかみすぎると耳に負担がかかることがあります。

■生活習慣の改善

  • 規則正しい生活: 十分な睡眠とバランスの取れた食事は、免疫力を高め、アレルギー症状の悪化を防ぐことにつながります。
  • ストレスをためない: ストレスはアレルギー症状を悪化させることがあります。お子さんがリラックスできる時間を作るようにしましょう。
  • 乾燥対策: 空気が乾燥すると、鼻の粘膜が荒れやすくなります。加湿器などで室内の湿度を適切に保ちましょう。

アレルギー性鼻炎は、お子さんにとってつらい症状を引き起こし、日常生活に大きな影響を与えることがあります。しかし、適切な治療とご家庭での対策で、症状をコントロールし、快適な生活を送ることが可能です。気になる症状がある場合は、お気軽に当院にご相談ください。八千代市にある杉岡小児科では、お子さんの健やかな成長のために、一緒にサポートさせていただきます。